テイラー・スウィフトのロンドン公演:労働党幹部による警察への特別警護圧力とVIPチケット問題
人気歌手テイラー・スウィフトが8月に英国で公演を行った際、労働党のトップ政治家らが、テイラーをロンドン・ウェンブリー・アリーナまで王族並みの護衛付きで送るよう警察に圧力をかけたと非難されている。英紙サンが9日に報じた。
テイラーの公演は、オーストリア・ウィーン公演(8月8日~10日)が「テロ予告」を受け中止になったため、ウェンブリー・スタジアム公演(8月15日~20日)は厳戒態勢の下で開催された。しかし、労働党幹部らが、ウェンブリー公演が中止になる恐れがあるとして、テイラーをVIP扱いで徹底護衛するよう警察に圧力をかけたと非難を受けている。
テイラーの母親でマネージャーのアンドレアは、警察が護衛隊を出さなければ公演を中止すると強硬に主張したという。通常、VIP級の保護は上級の王族や政治家を対象としているが、イヴェット・クーパー内務大臣とサディク・カーンロンドン市長の個人的な介入により、上級警察官らはこれに同意したようだ。
さらに、労働党の政治家たちは、テイラーの公演の無料チケットを受け取ったことで批判を浴びていた。ウェンブリー公演の無料チケットを受け取った人々の中に、キール・スターマー首相とカーン市長も含まれていたという。
ある情報筋は、「スウィフト陣営はセキュリティについて大きな懸念があり、警察の護衛が付かなければ公演を中止すると脅していました。英国警察には特定の役割があり、どんなに重要な人物であっても、民間人に対するセキュリティ保護は提供しません」と述べたが、今回の「特別警備」にはロンドン警視総監マーク・ローリー卿の事務所が介入したと見られている。
市長の広報担当は「ロンドン警視庁の警備体制についてはコメントしない」と述べた。また、キール首相は、すでに無料で受け取った6000ポンド相当(約117万円)のチケット料金を寄付として返金することを申し出ている。