大西風雅、初主演舞台決定
関西ジュニアの注目グループLil かんさいのメンバーとして活躍する大西風雅が、11月21日から12月1日まで東京・CBGKシブゲキ!!で上演される音楽劇『姉さんは、暖炉の上の、壺の中―My Sister Lives on the Mantelpiece』で主演を務めることが決定した。これは大西にとって舞台初主演となる。
作品の背景
本作は、英国文学賞のブランフォード・ボウズ賞とベティ・トラスク賞を受賞し、2017年には全国学校図書館協議会の選定図書にも選ばれたアナベル・ピッチャーの児童文学『さよなら、スパイダーマン』の世界初舞台化作品である。劇団鹿殺しの菜月チョビが企画・演出を手がけ、丸尾丸一郎が脚本を担当する。この作品は、同時多発テロ後のイギリスを舞台に、瑞々しい音楽劇として観客に届けられる。
大西風雅の役割
大西風雅が演じるのは、爆弾テロで姉のローズを失い、バランスの壊れた家族の中で葛藤する少年、ジェイミー。Lil かんさいのメンバーとして活躍してきた大西が、本作で舞台初主演を務めることで、新たな挑戦に臨む。
OFFICE SHIKA PRODUCEとは
OFFICE SHIKA PRODUCEは、歌手・Coccoが初舞台&主演を務めた「ジルゼの事情」を始め、劇団公演とは一線を画し、その時々のテーマに即して突き抜けたクリエイションを求めるカンパニーをその都度立ち上げる創作形態である。このたび、菜月チョビが長年愛してきた児童文学作品の中から、全ての子供たち、全ての大人の中にいる子供たちに届けたい作品をセレクトし、舞台化するシリーズを立ち上げた。これは劇団鹿殺しの創作活動と並ぶオフィス鹿のライフワークとして、その一歩を踏み出す「OFFICE SHIKA×児童文学シリーズ」の第一弾となる。
菜月チョビの経歴
菜月チョビは、劇団鹿殺しの全作品の演出・出演に加え、主な外部作品にはABCテレビ「THE GREATEST SHOW-NEN~銀河鉄道の夜」(出演 Aぇ!group)、歌劇「桜蘭高校ホスト部」演出、大阪市 演劇鑑賞会「大阪ドンキホーテ」、舞台「曇天に笑う」、リーディングシアター「アドレナリンの夜」(企画・原作 秋元康/ 総合演出 堤幸彦)などが挙げられる。
作品のあらすじ
5年前、ロンドン各地で起きたイスラム過激派による同時多発テロ。ローズの体はばらばらにされ、父さんと母さんはその遺灰をばらばらに壺とお墓に入れた。家族もばらばらになり、父さんはお酒ばかり飲むようになり、母さんは家を出て行ってしまった。ローズの双子の姉さん、ジャスと僕、そして父さんは3人で湖水地方へ引っ越し、新たな生活を始めた。
母さんは僕の誕生日にスパイダーマンのTシャツを送ってくれたが、母さんは帰ってこず、父さんは今年もローズの遺灰を海に撒けないでいる。僕ら家族に点数をつけるなら、「優」「良」「可」のどれだろう?
そんな僕を救ってくれたのは、イスラム教徒のクラスメイト、スーニャだった。家族の死に打ちひしがれ、立ち上がれない両親、自分たちの存在も消えてしまったように感じるジャスとジェイミーの姉弟。テロの犯人とされたイスラム教徒に憎悪をつのらせる父に連れられ、引っ越した先の学校でもひとりぼっちだったジェイミーに手を差し伸べてくれたのは、スパイダーガールのように素敵なイスラム教徒の女の子、スーニャだった。
「大人が正しいとは限らない」
この音楽劇は、構想5年、菜月チョビが長年愛した名作児童文学作品をセレクトし、子供から大人まで、劇場でしか味わえない体験を届ける新シリーズの第一弾となる。英国ブランフォード・ボウズ賞受賞作品を、丸尾丸一郎の脚本、世界的ダンサー大植真太郎を始め、ジャンルレスなキャスト・スタッフで贈る音楽劇となっている。