セルティックの監督には、忠実なマエダがいる。セント・ジョンストン戦で攻守に躍動した前田。すでに勝負はついていたが、前田大然の献身ぶりは変わらなかった。
セルティックは9月28日、スコティッシュ・プレミアシップ第6節でセント・ジョンストンに6-0と大勝した。前田も後半にネットを揺らしている。
しかし、得点以外の場面でも前田にスポットライトが当てられた。すでに6点をリードして迎えた終盤の86分のプレーだ。味方がミスでボールを失うと、前田は敵陣からダッシュ。自陣の深い位置まで追い、相手に身体をぶつけてボール奪取に貢献した。
常に称賛されてきた労を惜しまない姿勢を改めて示したかたちだ。専門サイト『Celts Are Here』は、「セルティックのファンは頻繁に見ているので、想定内のようになっているかもしれない」と報じた。しかし、「マエダが対戦相手を追い回すことに飽きることは決してないだろう。残り5分で6-0とリードしているときでさえ、だ」と付け加えた。
また、ビル・レッキー記者は『The Scottish Sun』で、「6-0の圧勝で王者がつくり出した多くの忘れられない瞬間のなかで、ロジャーズ監督を最も喜ばせたのは、この場面だった」とたたえている。「それは、彼がチームに望む全てを体現していたからだ。決して十分ということはない。どんな小さなタスクでもやらなくてよい選手はいない。セルティックの監督には、これに忠実なマエダがいる」と語った。
さらに、同記者は「ドルトムント戦では、ひとりでは足りないだろう」と、10月1日のチャンピオンズリーグ第2節では、チーム全体に前田のような姿勢が必要だと指摘した。「無傷で乗り越えるチャンスを望むなら、10人のマエダが90分間を通じて同じことを20回やらなければいけない」と述べた。
欧州最高峰の舞台、それも敵地で強豪に挑む一戦で、前田とセルティックはどんなパフォーマンスを見せるだろうか。