船井電機破産の教訓 「逃げ遅れ社員」にならないためには?

2ヶ月前

「逃げ遅れ社員」にならないためにはどうすればいいのか 「破産です。給料は払えません。即時解雇です」という突然の連絡は、いきなり仕事を失い、生活を立て直さなければならない苦痛な状況を想像することになるだろう。船井電機が2023年4月に完全子会社化した脱毛サロンチェーン「ミュゼプラチナム」を舞台装置にした、「資産切り売り」の被害に遭ったのではないかという「説」が唱えられている。船井電機は2024年3月にミュゼプラチナムを売却しているのだが、このわずか1年の間に、ミュゼプラチナムのせいで株式を仮差し押さえられてしまうのである。実はミュゼプラチナムはネット広告の請求に対して、アフィリエイト広告の未払いが約22億円もあった。しかし、いくら請求してもミュゼプラチナムが払わないので、連帯保証を付けていた親会社の船井電機に請求された。これを支払わず、東京地裁に株式の仮差押えが認められたのである。東京商工リサーチの「TSR情報全国版」(2024年10月30日号)でも、ミュゼプラチナムへの資金支援などによる多額の資金流出も大きかったようだ、という分析を掲載している。船井電機破産は「本業」が傾いていたこともあるが、トドメを刺したのは「外部への資産流出」である可能性が高い。